結婚は人生の墓場?それとも楽園?

「結婚は人生の墓場だ」とよくいわれます。この言葉を引用して、「結婚すると自由がなくなる」「結婚する前はこうなると思わなかった、後悔ばかりだ」という人もいれば「これは結婚したら死ぬまで一緒にいるという意味だ」と前向きにとらえる人もいます。
実は有名なこの言葉は、元々はフランスの詩人であるボードレールの言葉です。彼が生きていた時代のフランスは、自由恋愛によって梅毒にかかる人が増え、多くの人が死んでいました。そのためボードレールは、身を慎んで墓場のある教会で結婚しなさいというという意味でこの言葉を言ったのです。
ただ日本語に訳される時に言葉や意味が変えられ、日本では逆の意味で使われています。そうはいっても、「結婚して地獄だ」と思う人もいれば「結婚して幸せだ」という人もいます。なぜこのような違いが起きるのか不思議ですよね。
今回は結婚した男性がなぜ後悔してしまったのか、その理由と原因となる女性について詳しくご紹介します。
結婚の意味合いや理想の生活は男女によって違う?

「結婚は人生の墓場」、そう男性にいわせてしまうことには、男女の結婚に対する価値観の差があります。結婚する前の恋愛の時点でも男女共に考え方に違いがあるのです。
男性は恋愛と結婚は別物、と考えます。そのため男性にとって恋愛は「争奪戦」のようなもの。ある意味では冷めた目で冷静に結婚を考えます。一方女性の方は恋愛=結婚を常に意識しています。そういったことから恋愛をしている時から女性は男性に色々求めてしまいます。プレゼント一つとっても、女性にとっては意味があることが重要なのです。
男女の結婚に対する考え方や価値観はどのように違いがあるのでしょうか。詳しく見ていきましょう。
妻の理想の結婚生活
妻にとって、理想の結婚生活はかなり具体的です。共働きなら家事を手伝って欲しい、専業主婦にいつかはなりたいから夫にはしっかり稼いで欲しい、赤ちゃんは早く欲しい、一人目は結婚して半年か1年ぐらいで欲しい、など、目標があります。
これは女性にとって恋愛の先に結婚があり、結婚に女性が意味を求めていることが理由です。女性は自分の家庭を結婚の理想と考えている人が多く、その理想を達成させるために行動します。さらに結婚することで、女性は男性に自分と同じように考えて行動して欲しいと考えるため、男性の気持ちより自分の気持ちを優先しがちです。
さらに女性は赤ちゃんを産める年齢や体力にリミットがあることを知っているため、結婚をしたいという気持ちが強く結婚を急ぐ傾向にあります。そのため男性にはまず妻であり、嫁である自分のことを優先して欲しいと求めてしまうのです。
夫の理想の結婚生活
男性は「今」を楽しみたい傾向にあるので、なかなか恋愛から結婚に踏み切れません。また目の前のことよりも将来を長いスパンで考えるため、女性のように結婚に夢や理想を持って想像するのではなく、かなり現実的に考えます。
そのため、結婚に踏み切った時点である意味覚悟を決めたともいえるのです。結婚すればもっとお金を稼いで家族を養わなければいけない、と考えますし、両親と今同居すべきか、また将来同居するのかなど、自分のことだけでなく周りのことも考えます。
そのため女性が「一緒に家事をして欲しい」と考えたり「赤ちゃんが欲しい」といった希望を口にすると「仕事が忙しいから無理」「赤ちゃん一人にどれぐらいお金がかかるんだ?」といった考えを持ってしまいます。女性が「何とかなる」と考えるようには男性は考えられません。
男性は自分の経験値がないことには手を出したがらない傾向にあり、そのため女性と言い争いになったり気持ちがすれ違います。男性にとって結婚は周囲に自分が認められるステップの一つと考えることが多いようです。そのため恋愛の延長ではなく、結婚から夫婦で力を合わせて家庭を作り上げていくのが理想です。そういったことから、結婚することで嫁は夫を支えるべき存在であって欲しいと男性は考えています。
独身の男女が結婚をする意味とは?

付き合っている相手がいて、特に相手に不満もなく円満に付き合っているのに「まだ結婚しないの?」といわれてカチンとくることがないでしょうか。「普段は『結婚は人生の墓場だ』とかいっているのに、勝手すぎる!」と感じる人もいるかもしれません。なぜ、結婚をしなければいけないのでしょうか。独身同士が結婚し、家庭を持つことには以下のような意味があります。
家族ができる
自分の親とは違う、新しい家庭を築くことで家族や社会に対する責任が生まれます。さらに他人と暮らすことで相手を思いやる気持ち、子育てを経験することで子供だけでなく自分たちも成長できます。
一人ではなくなる
独身の時は病気になっても、仕事で辛くても自分で解決しなければなりません。家族がいれば「嫁(夫)がいてよかった」ということが何度もあるはずです。また身体的にも精神的にも、助け合うこともできます。
世間に認められる
結婚して夫婦になることは、世間に認められることです。会社などでも夫婦であること、配偶者がいることで手当てがもらえたり、公的な場所に招かれたりします。結婚することで、堂々と二人の関係を認めてもらうことには大きな意味があります。
男性が結婚は人生の墓場だと思う理由

「結婚は人生の墓場」という言葉は、女性よりも男性が使うことの多い言葉です。むしろ「男の墓場」と考えている男性が多いのではないでしょうか。なぜ、結婚は「男の墓場」と考えられているのか、独身の男性が考える理由と、既婚者の男性が考える理由を、それぞれ詳しくご紹介します。
独身男性の考える「結婚は人生の墓場」と思う理由
独身男性は既婚者の男性から「結婚は男の墓場だぞ」といわれることが少なくありません。そういったイメージに加え、結婚に対する不安もあり、結婚するとそこで自分の人生がストップしてしまうことを考えてしまいます。
自由がなくなりそう
独身の時には、自分の時間は自分の自由です。朝何時に起きようと文句をいわれることもありませんし、夜更かしをしても怒られません。何を食べようと飲もうと自分の勝手にできます。
しかし結婚をしたら、自分一人ではありません。恋愛をしている時は相手も自分もある程度お互いに合わせようと努力ができますが、それはあくまでも相手と一緒にいる時間が限られているだけで、一緒に暮らすようになれば今ある自由はなくなってしまう可能性があります。そうなるぐらいなら独身で恋愛を楽しむ方が気が楽、と考えてしまいます。
自由な恋愛ができなくなる
結婚をすると、独身時代のように自由に誰かと付き合うということはできなくなります。独身の時の浮気は自分と相手だけの問題で済みますが、結婚してからの恋愛は、自分と妻だけの問題ではなく双方の両親や自分の子供も巻き込むことになります。
恋愛は3年しか続かないという説もありますが、結婚してからの恋愛はリスクが大きすぎるといえます。そんな思いをするぐらいなら、結婚せずに恋愛を楽しみたいという気持ちの方が優先されてしまいます。一人の女性に満足できない男性からすると、結婚はまさに「男の墓場」です。
家庭に居場所がなさそう
「亭主元気で留守がいい」「ATM」といった言い方をされるなど、結婚した男性の立場は傍から見るとかなり肩身が狭く感じられます。自分の父親が家庭で居場所がないように、自分も結婚したらそうなるのではないか、と考えてしまうこともあるでしょう。
女性にとってはメリットの多い結婚でも、男性にとってはただお金を運ぶだけの存在になってしまい、家庭に居場所がなければ、結婚が男の墓場と思ってしまうのも仕方ありません。
既婚男性が実際に感じている「結婚は人生の墓場」と思う理由
独身男性が既婚男性から言われることや、自分の親の姿を見て「結婚は人生の墓場」と感じるのに対し、実際に結婚している男性はどういったことから、家庭が嫁に対する感情が冷めた「墓場」と感じるのでしょうか。詳しく見ていきましょう。
付き合いを制限される
結婚をする時には、お互いを尊重しようと話し合っていたはずなのに、気がつけば妻の実家に帰省することが多くなっていたり、会社の飲み会への参加が制限されたり、と自由な人間関係を制限されることが増えます。昔のように「嫁は夫の実家で」といった考え方が減っているのも確かですが、夫からするとどちらにもきちんと付き合いをしたいのに、嫁の小言を聞きたくないがためについ言うことを聞いてしまう、という悪循環になっていることもあります。
趣味の時間がない
独身の時は自分で時間をやりくりすれば、趣味に打ち込む時間もあったはずなのに、結婚するとそういった自由な時間はなくなってしまいます。これも夫婦だけならまだなんとかなりますが、子供ができると子供中心の生活になるため、さらに時間はなくなります。また趣味に没頭していると嫁が不機嫌になる、といった理由から自分で趣味をセーブしたりしてしまう男性もいます。
嫁に対して恋愛感情がなくなる
男性はターゲットにした女性を手に入れるまでは盛り上がりますが、手に入れた途端に冷めてしまう人が多いです。そのため結婚というステップを踏んだ後は、嫁に対しては恋愛感情が盛り上がることはなくなります。悪い言い方をすれば、飽きてしまっている状態なのです。
特に家庭が子育て中心になると、嫁の方が男性に対して冷めた態度を取ることも増えます。一緒にベッドに入ることを拒絶されたりすると、さらに男性は嫁を恋愛対象として見られなくなります。
思わず結婚を後悔!既婚男性が嫁に冷めた瞬間

お互いに好き合って結婚したはずなのに、結婚後の相手の言動や行動に愕然、「どうして結婚してしまったんだ」と後悔する男性は少なくありません。また「こんな人だとは思わなかった」と気持ちが冷めてしまうこともあります。どんな言葉や行動が「後悔」や「冷めた関係」につながるのか、詳しく見ていきましょう。
料理をしてくれない
付き合っていた時には手作りの料理を振る舞ってくれたりと、家庭的な女性をアピールしていたのに、結婚した途端料理をしなくなる女性にはがっかりしてしまいます。それどころか「家事は分担」と言い出して押しつけようとする嫁にがっかり、ということも。
しかし一方で料理はしてくれるけど、びっくりするぐらい料理がまずい!というのも「この結婚失敗したかも」という後悔につながる原因の一つです。
身なりに構わなくなる
結婚した途端に、あんなに独身時代は身ぎれいにしていたのに、さっぱり身をかまわなくなった、子供を産んだ途端に太り始め、痩せようとする気配もない、そんな風に身なりにかまわず「劣化」してしまう嫁には、夫の気持ちも冷めた状態になります。
一緒に暮らしていてもいつまでも嫁にはキレイでいて欲しいというのが夫の願いですが、そういった気持ちにすら気づいてくれない嫁には結婚を後悔するばかりか、気持ちが冷めて一緒にいたいと思えなくなってしまいます。
夫を見下す
仕事の愚痴を言おうものなら、「あなたってそういうところが駄目よね」と見下したようなことをいったり、子供に「お父さんの稼ぎが少ないから」と愚痴ったり、夫を常に下に見るような言動を繰り返していると、夫のプライドが傷つけられます。そんな風に思われていたということも夫にはショックですが、やがてあきらめにつながると冷めた目で嫁を見るようになっていきます。
男の墓場は嫁が作る?要注意な恋人の特徴

男性が結婚を後悔するのは、「思っていたような人ではなかった」ということが少なくありません。むしろ「結婚は男の墓場」と思わせるのは女性にも原因があるといえます。そういった冷めた家庭を作りかねない女性はどんなタイプなのかをご紹介します。
結婚したら男の墓場を作りそうな女性の特徴
男性に結婚を後悔させそうな、また「結婚しない方がいいかも」と思わせてしまう女性は、以下に挙げるタイプの人です。
束縛が激しい
男性が飲みに行くというと「誰と?どこに行くの?」と問い詰めたり、メールの返信がないとイライラして「私と仕事とどっちが大事なの?」とキレることはありませんか。いくら相手が好きだとしても、束縛がきつい相手は結婚するとさらに束縛がエスカレートする可能性があります。
浪費家
身だしなみに気を遣う、持っているものはブランド物、そういったこだわりがある女性は浪費家である可能性もあります。自分が欲しい!と思った物は我慢できないタイプであるため、結婚してもそれが直らない可能性は大です。結婚式はあれをしたいこれをしたい、と理想が先行しがちな女性も要注意です。
家事が苦手
付き合っている時にはいつも手料理をごちそうしてくれる、だからといってその女性が料理上手だとは限りません。実は掃除が苦手だったり、彼氏にごちそうする時だけ仕上げ調味料などを活用して、料理上手に見せていることもあります。
改善するにはどうすればいい?

嫉妬深い、貯金があまりできない、家事が苦手…実はそういった女性は少なくありません。ずっと実家暮らしで親が何でもしてくれることに甘えていると、なかなか家事の腕も上達しませんし、彼をつい束縛してしまうのも好きだからこそ。彼が重たいと感じてしまうのが分かっても、自分の気持ちに歯止めがきかないことはあります。
大切なのは「できないことは悪いことではない」ということ。結婚してから家事や料理に苦労する女性はたくさんいます。悪いのは逆に「どうせできないから!」と投げてしまうことです。また見栄を張ることも厳禁です。
「本当は料理下手だけど、あなたのために頑張って修行するね!」と実際に料理教室に通ったり、自分から改善する姿勢を見せることで「可愛いところがあるな」と男性も見直してくれることにつながります。
結婚を男の墓場にしないために……嫁ができること

こんなことになるなら結婚しなければよかった、そう男性に思われないために、嫁としてできることをご紹介します。
家の中を快適にする
仕事から帰ってきた夫が、くつろげる場所を作ることが嫁にできること。そのために大げさなことをしなくてもすぐに実践できる方法があります。
掃除をする
家を全部磨き立てなくても、夫が絶対に使う場所だけでもきれいにしてみましょう。特にお風呂をピカピカにすれば男性もゆっくりくつろげます。
おいしい料理で癒す
高級レストランに対抗することはありません。男性は家庭料理が大好きです。料理が苦手でも、肉じゃがや味噌汁など「お袋の味」を極めれば、夫も家に帰ってきたくなるはずです。
相手を思いやる
男性が結婚して求めるのは何よりも「安定」です。これから長く一緒に暮らすためにも、相手のことをいつも思いやることが必要です。
基本的な挨拶とお礼をかかさない
おはよう、お疲れ様、おかえりなさい、おやすみ、そしてありがとう。きちんと相手の目を見てその言葉を伝えられていますか。疲れていても落ち込んでいても、言葉一つで元気になれるのが人間です。
笑顔でいる
むすっとした顔で出迎えられると、自分でも嫌な気持ちになってしまいますよね。いつも心がけて笑顔でいましょう。「笑う門には福来たる」という言葉もあります。作り笑いでも笑顔でいることは、自分の気持ちも相手の気持ちもあげてくれます。
結婚は人生の墓場だと感じてる時の解決策は?

一緒にいるのが疲れた、別れたい、そんな結論になってしまう前に、何ができるでしょうか。結婚したことを後悔する時、実は自分一人で悩んで結論を出してしまいがちです。何がお互いに不満か、きちんと二人で話し合いましょう。また二人が付き合っていた頃によく行った場所や、思い出のレストランに行ってみるなどして、独身時代の二人に戻ってみてはいかがでしょうか。
子育てで夫婦二人きりになる機会がない、という人は、子供を親に預けて二人きりでデートをしてみましょう。思い切りおしゃれをして、夫をびっくりさせてみるのもおすすめです。
まとめ

結婚したものの自由がない、束縛されるといったことから「結婚は人生の墓場だ」と皮肉をいう男性は少なくありません。すれ違った夫婦関係は、こじれてしまうと厄介です。ただし男性に言い分があるように、女性にも夫に対する不満はあります。
これからも夫婦で一緒に生きていくためにも、一度結婚したばかりの頃に二人で戻り、再出発してみてはいかがでしょうか。