男性がフリーターでも結婚できる?

少し前までは、学校を卒業してしばらく正社員として採用されなかったためフリーターをしながら、やりたい仕事を見つけ、就職をめざすという20代のフリーターはめずらしくありませんでしたが、現在では、30代、40代でもフリーターをしているという人も増えてきています。
独身であれば自分の生活だけを保障すれば良いので、今はなんとか生活しているという人も、好きな人ができて、結婚を考えるとフリーターでも結婚ってできるの?という不安を感じてしまう人も多いのではないでしょうか。
そこで、フリーターでも結婚はできるのか?フリーターが結婚するためにはどんなことが必要なのか、詳しくご紹介します。
結婚相手に求める条件とは?

はじめに、結婚相手に求める条件にはどのようなものがあるのでしょうか?男女別に見ていきましょう。
男性
男性が結婚する女性に求める条件として挙げられることには以下のようなものがあります。
1.性格が合う人
2.思いやりがある人
3.家事ができる人
4.自分の仕事を理解してくれる人
5.人生観、価値観が合う人
一番は、性格の相性がよくて、思いやりがあるという相手の性格を重視する声が多いですね。他にも、家事ができる人、仕事を理解してくれる人という点は、家事が苦手な男性は、家事をやってもらえるとありがたいという気持ちは本音としてあるという人も多いでしょう。
また、仕事が忙しくなかなか家に帰れない職種の人の場合は、自分の仕事を理解してくれる人という条件もうなづけますね。
女性
女性が結婚する男性に求める条件には、以下のようなものがあります。
1.性格が合う人
2.思いやりがある人
3.収入
4.包容力
5.年齢
女性の場合も、相手と一緒にいて楽しい、幸せを感じたいという意味では、性格が合う、思いやりのある人という点が気になる人が多いようです。
また、結婚するということを考えると相手の収入や年齢なども気になる女性は多いですね。
女性は安定した生活を望む人が多い
女性の結婚の条件も男性と同様、性格が合う人や思いやりがある人を望む人が多いのですが、女性の本音は金銭的に安定した生活を望んでいるということです。
つまり、結婚相手には安定した収入のある仕事をしていることを望んでいるということです。20代で若い人であっても、仕事がバイトの場合は、友達として遊ぶだけであれば問題はない可能性もありますが、結婚相手としてはNGと考えている場合がほとんどです。
30代、40代の男性の仕事がバイトだった場合、未来があるとは思えず、魅力を感じることもないため、ほぼ結婚できないといっても過言ではないでしょう。
フリ―ターの1か月の収入はいくら?

1人で暮らしている場合は、生活ができる、できないはすべて自分だけのことを考えることで成り立ちますが、結婚するということは家族が増えることになります。
将来的に子どもが欲しい場合は、さらに生活に必要なお金が増えることになります。では、フリーターの場合、1か月の収入はいくらくらいになるのでしょうか。
バイトの給与は、時給で計算されます。東京都の平均時給は、約1,100円、全国の平均は約1,000円です。
1か月の労働日数を8時間×23日で計算すると、月収は、東京で約20万円、その他の地域は約18万円ということになります。しかし、この金額は何も引かれていない金額なので、所得税などが引かれるとさらに金額は少なくなります。
1か月に必要な生活費はどれくらい必要?

バイト収入が月収が18~20万だった場合、大学卒業をした新卒の初任給の頃の給与額とほぼ等しい金額です。
新卒の社会人が1か月の生活に必要な生活費にはどのようなものがあり、いくらくらい必要なのでしょうか。
新社会人の生活にかかる費用とは?
人によって、項目や金額は異なりますが、都内に住む新社会人のモデルとして以下の内訳をご覧ください。
・家賃 6~7万円
・食費 5万円
・光熱費 1万円
・通信費 1万円
・消耗品 3,000円
・レジャー、その他(友達との飲み会など) 4万円
初任給の場合も、税金などが引かれていない場合は、手取りはさらに少なくなります。20代前半なのでレジャー費として4万計上しましたが、家庭を持つ場合は、これ以外にも出費が必要な項目もあります。その上、このケースでは、保険や貯蓄はゼロの状態になっています。医療保険や貯蓄額は確保されていない状態で、最低でもこのくらいの金額が必要になるということです。
フリーターは税金や保険料が後払いになることがある?
新入社員とフリーターの給与額はほぼ等しくなることがあるというご紹介をしましたが、実は、フリーターと新入社員の給与は単純に比較することはできません。
正社員で給与をもらう場合は、所得税の他に、市民税、社会保険料といった金額は給与から天引きされることが多いです。しかし、バイトの場合は、社会保険などに加入することができないため、国民健康保険や、国民年金に加入する必要があります。
保険料や年金の掛け金は、給与額が差し引かれることはありません。そのため、所得などにより金額は変わりますが、独身者1人の場合、国民健康保険と国民年金を合わせると月額で3万5,000円程度の支払いをする必要があります。
このことを踏まえると、総支給で月給が20万程度の収入の場合、家族で生活するのはかなり難しいということがわかります。
フリーターは社会的信用がない?

フリーターは社会的信用がないという話を聞いたことはありませんか?
たとえば、クレジットカードを作る、ローンを組む、賃貸住宅を借りるなどを行う場合、契約書には必ず勤務先、会社の規模、従業員数、勤続年数、年収といったものを書く項目があります。これらの内容は、相手が信用できるかの判断をする基準の1つになっています。
結婚を機に引っ越しをしたい、大型家電をローンで買いたい、車が欲しいといったと言った場合に、フリーターの場合はこれらの項目の信用度が低いため、ローンの審査が通過できなかったり、希望している物件の賃貸契約を結べない可能性もあります。
年齢が若いうちは、収入の面で社会的信用がないケースもありますが、30代、40代でフリーターの場合は、20代のフリーターよりもさらに社会的信用がなくなる可能性が高いため、結婚できない可能性が上がると言えるでしょう。
フリーターでも賃貸住宅の契約はできる?
フリーターの場合、賃貸住宅の契約はできないかというと、まったくできないわけではありません。しかし、賃貸物件の場合、必ず物件の所有者が存在します。
家を貸す場合、所有者が一番怖いのは、家賃を滞納されることです。フリーターの場合、勤務日数や勤務時間が突然減ってしまう可能性もありますし、正社員に比べて収入も少ないのが一般的です。現実として、できればリスクの高い人には貸したくないと考えるのが自然でしょう。
しかし、物件によっては保証会社を利用することで、保証人なし、フリーターでも契約可能という物件はあります。ただし、自分が住みたいと思った物件を契約できない可能性は、正社員に比べて高くなる傾向があります。
結婚するために正社員をめざす意味とフリーターのデメリット

結婚をしたい場合、なぜ正社員を目指した方が良いのでしょうか。正社員をめざす意味とフリーターのデメリットをご紹介します。
フリーターのデメリットとは?
フリーターのデメリットには以下のようなことがあります。
1.給料が少ない
2.ボーナスがない
3.有給がない
4.休みが多いと給与が大きく減ってしまう(会社自体が夏休みや年末年始になると、勤務日数や勤務時間が減ることになります。アルバイトの場合、時給計算なのでその分お給料が減ってしまうことになります)
5.社会保障がない
6.社会的信用がない(ローン、契約が難しい場合があります)
7.どんなに年数を勤務したとしても、キャリアとして評価される可能性が少ない
平成24年に改正された労働基準法の影響は?
平成24年に労働契約法の改正が行われ、バイトなど5年勤務が継続された雇用者から無期雇用契約の申し入れがあった場合、会社はこの申し入れを受けなければいけないという改正が行われました。そのため、無期雇用契約を避けたい経営者は、5年以上の勤務にならないように今後、事前に雇い止めをする可能性があります。
つまり、仕事に自信がつき、かなり仕事ができるようになった頃、仕事を失う可能性もあるということです。
デメリットを回避するために正社員をめざす
ご紹介のように、フリーターにはさまざまなデメリットがあります。フリーターのままだと絶対に結婚できないというわけではありませんが、ほぼ結婚できないと言っても過言ではありません。
フリーターの給与は時給のため、家族で出かけるために休暇を取ってしまいますと、その分お給料は減ることになりますし、赤字になってもボーナスなどで補填することもできません。
結婚し、家族の世帯主になると、社会的信用がないとさまざまな手続きで支障をきたす場合もあります。このようなデメリットを回避するために、結婚を希望する場合は、未来を見据えて正社員をめざすことをおすすめします。
結婚するためにフリーターからでも正社員になれる?

男性が結婚を考えるのであれば、フリーターのままでは難しいということがおわかりいただけたのではないでしょうか。
では、結婚するためにフリーターからでも正社員になることはできるのでしょうか。年代別に考えてみましょう。
新卒
学校を卒業してすぐに就職する人が「新卒」と呼ばれていました。しかし、最近では、学校を卒業してすぐに就職が決まらなかった、就職はしたが続かなかったなどで、社会経験がない卒業から1~3年の若い求職者のことを「第二新卒」と呼び、新卒者と同等の扱いを受けることが多くなりました。
以前であれば、学校を卒業して新卒で就職しない場合は、卒業から就活までの空白期間が長いと正社員で仕事を探す場合に不利になることもありましたが、第二新卒と言われる年齢であれば、第二新卒者を採用している会社も増えています。
ただし、空白期間が長くなれば不利になる可能性もありますので、男性の場合はできるだけ早く正社員で採用してもらえる会社を探すことをおすすめします。
20代
新卒の項目でご紹介しましたが、大学を卒業して3年程度であれば第二新卒者として扱ってもらえる可能性があります。20代の半ばくらいまでであれば、第二新卒として新卒者と同等の扱いで就活をすることが可能でしょう。
しかし、20代半ばから後半までの間、一度も正社員で働いた経験がない場合は、少しづつ正社員で採用してもらえる可能性が下がってくる可能性があります。とはいえ、年齢的にはまだ若いので、採用後に長く働いてもらえる可能性がある年代ですので、やる気があれば正社員で採用してもらえる可能性が高いです。
自分の行きたい会社を見つけて、熱意を持って就活をしてみましょう。
30代
30代になると、学校を卒業してから10年ほど経過していることになりますので、学校を卒業してから一度も正社員で働いたことがない人が正社員で仕事を探すのは難しい場合があります。
しかし、正社員での勤務経験があり、何らかの事情で途中からフリーターになってしまった場合は、同業の業種であれば、正社員で採用してもらえる可能性があります。また、何かやりたいことができたため、それに必要な資格取得や勉強をしていたため、フリーターで収入を得ていた場合は、それらの努力が評価される可能性があります。
30代でフリーターから正社員を目指す場合は、以前に働いた経験がある同業の職種をめざす、就職したい会社に必要な資格を取得するといった努力をすると正社員への道が開けるのではないでしょうか。
40代
40代になると、30代に比べてフリーターから正社員を目指すのは、さらに難しくなります。なぜなら、できれば若い人を採用してできるだけ長く働いてほしいと望んでいる会社が多いためです。
他にも、40代であったとしても同業の仕事の経験者は、即戦力になるというメリットがあるのですが、同業であるがゆえに、別の会社の考え方や癖がついてしまっている、年齢が高いため指導しにくい、高い給与を求められる可能性があるというデメリットもあります。
40代で正社員を目指す場合は、会社が若い人材を望んでいることも多いので、現実として難しい状況であると言えるでしょう。
年齢が高いフリーターほど結婚できない?

会社の倒産などやむを得ない事情でフリーターになってしまったとしても、30代、40代でフリーターをしている場合、ほぼ結婚できないと言えます。
理由は、収入の面だけではなく、社会人としての社会的信頼、また、正社員として仕事ができない、正社員として仕事をする気持ちのない男性は、奥さんを守りたい、家族を守りたいという気持ちが欠如していると思われてしまう可能性もあるからです。
通常は、正社員として働く、自分で起業をする、商売をするといった形で働くことが一般的で、正社員として雇用される、起業する、商売をするといったことは、周りからの信頼がなければ成立しません。
つまり、家族を守る気持ちもなく、周りからの信頼がない人と結婚したいと思う女性はいないということです。特に、年齢が30代、40代になっても定職に就かない、定職に就く気がない男性との結婚を望む女性は、まずいないと言ってもよいでしょう。
女性がバリバリ働いて、男性が主夫をする人も増えている?

少し前までは、女性は、妊娠、出産で一時的にであったとしても、仕事を離れる必要があるため、男性が収入を得て、女性は家庭を守るという考え方をする人が多くいました。
しかし、今はやりがいのある仕事に就き、バリバリと仕事をする女性がどんどん増えています。それに伴い、家事は女性がやるものという考え方は古いと考えている人も増えています。
相手の女性に高収入があり、あなたがフリーターとして主夫をして、なおかつ、あなたとどうしても結婚したいというケースであれば、フリーターでも結婚できる可能性があるかもしれません。
子どもを望む場合の対策を講じておく
仮にあなたが主夫として、結婚したとしても、女性が子どもを望む場合、出産などで一時的に仕事ができなくなる可能性があります。その場合、出産に関わる期間だけだとしても会社を休まなければならないため、一時的に所得が減ってしまうことがあります。
女性が仕事ができない間は、家事を交代したとしても、正社員で働いている妻と同じ収入をバイトの稼ぎで補うことは厳しいと言えます。このように女性が大黒柱として働いている場合、出産などで働けなくなったときのリスクを考え、対策を考えておく必要があるでしょう。
フリーターが結婚するための条件とは?
フリーターが結婚するための条件は、女性が一家のすべてを支えられるだけの収入があり、なおかつあなたとの結婚を女性側が強く望んでいる必要があります。
このようなケース以外は、女性はフリーターのあなたとの明るい未来を描くことは困難なため、あなたの仕事がバイトのままではまず結婚できないと考えた方が良いでしょう。
幸せな未来のために今できることを考えてみませんか?

あなたが結婚を望んだ場合、あなたは自分自身の未来について、どんな生活を描くことができますか。
生活するためには必要最低限のお金が必要です。そして、結婚をして家庭を持つことになると、未来の奥さんや未来の子どもに対しても責任を持たなくてはならなくなります。
同じように結婚する女性も、結婚前にはいろいろな未来を想像しています。食料を買うお金に不自由し、電気や水道が止められてしまうかもしれない未来を想像して、結婚したいと思う人はいないでしょう。
結婚し、明るく幸せな生活を末長く続けるためには、安定した収入と社会的信用は不可欠です。フリーターのまま結婚できるのかを心配するのではなく、幸せな未来のために今、自分ができることは何かを考えてみませんか。