ホテルなどにあるクロークとは何?

ホテルでの結婚式に参列したり、レストランに食事に行った時に手荷物をずっと持っているのは面倒ですよね。そんな時に多くの方が何気なく利用しているのがクロークです。
だいたいがカウンター形式になっていて、担当のスタッフが番号札と引き換えに手荷物やコートを一時的に預かってくれます。奥のバックヤードはその会場の収容人数分の衣類をハンガーにかけて保管できる広いスペースが取られていて、荷物を置く棚なども設置されています。
料金がかかるわけではなく、あればとても便利。そんなクロークですが、本来の意味について知っている方は少ないのではないでしょうか。
クロークとは英語表記すると、「a cloakroom」となります。
cloakという英語は衣服の上に着る上着のことで、roomという英語は部屋。二つの英語がくっ付くと、その上着を収納できる部屋という意味になります。というわけで一般的にクロークといえば手荷物や上着を一時的に預かり、保管してくれる場所のことを指します。
結婚式のクロークとは何をするところ?

結婚式に出席すると、控え室からチャペル、披露宴会場へとシーンごとに移動がありますよね。
その際は大きな荷物を抱えて通路の行き来を妨げたり、スペースを独占しないのが他のゲストへの配慮であり、マナーです。新郎新婦の晴れの日をお祝いする意味でも自身は身軽にスマートでいたいもので、そこで利用すべきがクロークとなります。
結婚式場となるホテルやレストランのクロークは披露宴会場と同じ階だったり、ゲストの進む動線上にある場合が多く、挙式や披露宴で使わない手荷物を預けやすくなっています。何かと荷物が多くなりがちな女性や、遠方からスーツケースを持ってきているようなゲストには安心で助かる設備なので、ぜひ活用したいですね。
荷物をクロークに預けるタイミングは?

便利なクロークは活用すべきとお伝えしましたが、では具体的に荷物はいつ預けたらいいのでしょうか。考えられるタイミングをまとめてみました。
挙式前と披露宴前、2回預ける
大体の結婚式では受付は挙式後、披露宴の前に行います。
受付ではゲストブックに名前を記帳し、ご祝儀を渡すのが通例ですが、そのご祝儀は袱紗に包むのがマナー。だけど結婚式で女性ゲストが持つパーティーバッグはお洒落で小さいので、この袱紗が意外にかさばって邪魔になってしまうことが多いんです。
そこで下記のように挙式前と披露宴前、2回のタイミングでクロークを利用すると手荷物の悩みが解消します。
式場到着後、上着や荷物をクロークに預ける
→ 挙式
→ クロークから一旦荷物を出し、袱紗を取り出す。
→ 受付で記帳し、袱紗に包んだご祝儀を渡す
→ 使い終えた袱紗をしまい、もう一度クロークに荷物を預ける
→ 披露宴
いかがでしょうか。動きとしてはスムーズで良い方法ですよね。けれどこの2回のタイミングでの利用は多少注意が必要かもしれません。
というのも挙式の後はフラワーシャワーをしたり、新郎新婦とゆっくり写真撮影をできる時間が設けられていることが多く、自然と披露宴までの時間が狭まってしまうことが多いからです。
大きなホテルではクロークのある場所が披露宴会場や受付と違う階という可能性もありますので、時間を気にしながら荷物を出して入れてと焦らないように、クロークの位置は把握しておきたいところです。
挙式前に全て預ける
冬場は寒いのでコートや防寒具を身に着けて式場に向かいますよね。
会場に到着し、暖かい室内に入ると脱いだコート類はかさばるので、挙式前にクロークに預けることになるでしょう。同じタイミングで必要ない手荷物も一緒に渡して、ご祝儀を包んだ袱紗と貴重品は受付開始までパーティーバッグに(収まらなければサブバッグに)入れておけば無駄がなくスマートです。
二次会の場合
ホテルでの結婚式だった場合、披露宴会場とは別の階にあるバーやレストランなど、同じ建物内で二次会をすることも多いですよね。
披露宴では食事をするので口紅などのメイク直しに一旦荷物を出す女性もいるかもしれませんが、基本的には受付で渡す会費を貴重品として持っておけば、荷物は披露宴から引き続きクロークに預けておけます。
全く別の場所での二次会に招待された場合は、バッグから会費を取り出しておき、受付の前に荷物を預けるのがスムーズです。会場によっては、自分で棚に荷物を置くカジュアルなスタイルのクロークもあったりします。
結婚式のクロークとは どんな荷物を預けるべき?

一口に荷物と言ってもいろいろあります。結婚式参列にあたってゲストの持ち物はどんなもので、クロークにはどんな荷物を預けるべきなのでしょうか。男性、女性、遠方ゲストとパターン別にご紹介します。
男性の場合

フォーマルなスーツや礼服で出席するのが一般的である男性は、内ポケットにご祝儀や財布等の貴重品を入れられるので、何も手荷物は持っていかない人が多いです。
もしも新郎新婦からスピーチ・余興を頼まれている場合は、使う原稿や小道具をメンズ用クラッチバッグや小さめのトートバッグにすっきりとまとめましょう。余興の道具が大きい場合はクロークを利用してくださいね。
女性の場合

結婚式に参列する女性ゲストはみんなお洒落に綺麗に着飾ってきますよね。
そんな女性ならではの持ち物といえばメイク道具です。口紅やファンデーションなどお化粧直しに必要なアイテムは小ぶりなポーチにまとめていきましょう。
夏場の披露宴会場では人によって冷房がきついと感じることもあるかもしれませんので、肩にかけるショールを持っていくと安心です。
遠方のゲストの場合
遠方から駆け付けるゲストは荷物が多くなるため、スーツケースやキャリーバッグを持ち運びますよね。これは結構な大荷物なので、挙式と披露宴に必要なものだけ抜いてクロークに預けると便利です。
宿泊する場合は、スーツケースやキャリーバッグだけ泊まる場所に予め預けておいてもいいですね。
結婚式のクロークとはなんでも預かってくれるわけではない!

結婚式のクロークはとても便利な設備ですが、貴重品(ご祝儀をはじめとした現金、カメラ、携帯電話)は預けられません。これらの管理は自己責任となりますので注意しましょう。
当日失くし物をしてしまった・・・なんて新郎新婦のお祝いの席に水を差すことにならないよう、常に携帯していられるサブバッグを持つことをおすすめします。
手荷物で必要なものは仕分けしてサブバッグにまとめよう!

ここまで何度かサブバッグを持つことをおすすめしてきました。
結婚式で使うサブバッグとはクロークに預けられない貴重品などを入れるバッグのことです。女性ゲストの持つパーティーバッグはサイズが小さくて荷物が入りきらないことも多いので、適度な大きさがあるサブバッグは補助的な役割として重宝します。
サブバッグに入れ、持っておきたいもの
- カメラ(挙式・披露宴の撮影には必須ですね。挙式は稀に写真撮影禁止の場合もあるので撮ってもいいか確認が必要です)
- 携帯電話(時間を見たり、カメラとして活用もできます)
- 女性用ショール(夏場は会場の冷房が強いこともあるので防寒用に一つ携帯しておくと便利です)
- 袱紗とご祝儀
- ハンカチ(エチケットとして持つ以外にも涙を拭いたりするのに使えます)
【まとめ】クロークとは便利な設備です。活用しましょう!

結婚式のクロークのメリット・活用法などについてご紹介しましたがいかがでしたか。
クロークは何かと荷物が多くなりがちな女性にとって、遠方から来るゲストにとって、とても便利な設備です。活用するためには預けるタイミングを見計らい、状況によって必要のあるもの、ないものを上手に仕分けすることがポイント。邪魔な手荷物はなくし、スマートで身軽なゲストになって晴れの日を迎えた新郎新婦をお祝いしましょう。