結婚式男性のコートマナー

秋冬の結婚式では必要となるメンズのコートですが、いざフォーマル・礼服に合うコートとなると悩んだりすることも多いのではないでしょうか。結婚式に着るコートは出番も少ないため専用として中々持ち合わせていないものです。普段着ている防寒用のダウンコートでよければいいのですが、それではマナー違反となってしまいます。
そのまま二次会に行くこともありますし、玄関やロビーで誰に会うかも分かりませんし、結婚式場に入る前からもう結婚式が始まっています。恥ずかしい思いをしないように服装には心がけたいものです。
高い上着やコートが良いというわけではありません。マナーを守り周りからも素敵な服装と思われるよう、あなたならではのおしゃれをしましょう。
結婚式へ着て行ってもOK!男性コートの種類は?
せっかくスーツやネクタイ、アクセサリーなどが素敵でも、コートがその場に不似合いなものだったら大人の男性としてガッカリおしゃれです。コートマナーを守って素敵な服装でお祝いし、一日楽しく過ごしたいものです。結婚式にOKの基本的なコートをいくつかご紹介します。
おしゃれな着こなしコート 3 カ条
- 生地は、カシミヤ、アンゴラ、ウールが good。
- 色は、黒、紺、チャコールグレーがgood。
- 形は、シンプルで自分サイズに合ったものがgood。
ピーコート


イギリスやアメリカの海軍が軍服用として着用していたオーバーコートで、厚手ウールの地に、ダブル前ボタン、腰丈が基本で2列ボタンが特徴のコートです。カジュアルにも着用できますが、ネイビーや黒などのベーシックなカラーを選べばフォーマルとして充分に活躍できるコートと言えます。
チェスターフィールドコート


19 世紀に、イギリスのチェスターフィールド伯爵が初めて着用したことが有力とされている「チェスターフィールドコート」は、ボタンが見えないような比翼仕立てがポイントです。丈はやや長めで腰丈から膝上程度が基本です。日本人には馴染みの少ないコートですが、きちっとしていてフォーマル感にあふれ、いちばん礼服との相性がいいコートでと言えます。
トレンチコート


元々は軍服用として普及したコートでレインコートの一種と言われており、ビジネスシーンなどでも幅広く活躍できることで人気です。フォーマルには、光沢とハリ感のあるギャバジン生地のロング丈のトレンチコートが、洗練されたタイルとして相性がいいと言えます。
アルスターコート


アイルランドのアルスター産で作られていることからの由来です。トレンチコートが原型となっており、厚手のウール生地で上襟の部分が下襟ラペルより大きいのが特徴のダブルコートです。バックベルトがエレガントな雰囲気でもあり、大人の色気漂うコートでフォーマルには最適なコートと言えます。
ステンカラーコート


フランス語でsoutien(支える)という用語からきていると言われています。装飾はポケットくらいでボタンも比翼仕立て(ボタンが隠れる)でシンプルで比較的合コーディネートも簡単です。後ろ襟が高い作りになっておりキレイめでフォーマルにも合わせやすいコートと言えます。
メンズコートOKの色は?

結婚式に似合う色
ブラック、ネイビー、チャコールグレーは基本色で、襟元から覗く、シャツやネクタイをはじめ、礼服との相性がいいコートで男性には人気色です。前ボタンを開けていてもシンプルにも着こなせると言えます。また、持っておくことでとても便利に活用できる 1 着ではないでしょうか。生地や丈には注意して選択しましょう。
結婚式のメンズコートこれはNG

コート、ジャケットや上着、ネクタイやアクセサリー、おしゃれで気に入っていても、挙式や披露宴、二次会にはマナー違反であったり、控えた方がいいとされるドレスコードがります。今までのことは OK として、これからはマナーを守り、大人スタイルで出席し祝福しましょう。NG とされるコートをいくつかご紹介します。
やってはいけないコートマナー 3 つのコト
- カジュアルすぎるデザインは避けましょう。
- 毛皮などのNG素材は避けましょう。
- 会場にコートを持ち込むのはNGです。必ずクロークに預けましょう。
毛皮
高級感あるフォーマルと思いがちですが、殺生を連想させるため控えた方がいいコートです。コートだけではなくネクタイなどにも言えます。
ダウンコート
寒いから、黒や紺色だからといっても、ダウンコートはカジュアル過ぎるので避けましょう。寒いと思ったら、フォーマルなマフラーやストールを活用しましょう。
ダッフルコート
ウールで特徴あるおしゃれではありますが、フードやボタンが個性的でカジュアルな印象です。デイリー感満載ですので控えましょう。
ボアコート
ボアとは元々は大蛇のことで、蛇のように長く巻き付いた形に似ていることから、毛皮や鳥の羽で作った長い襟巻のことを指すようになったと言われています。生地もカジュアルでアニマルテイストに近いので望ましくはありません。
モッズコート
オリーブグリーン色の薄手のナイロン地が基本のコートで、ファスナーやフード、生地もカジュアルテイストが多く、新品でも色も形も不似合いといえます。
ライダースジャケット
基本バイクに乗る人のために作られたおしゃれジャケットです。牛革生地やファスナーデザインもフォーマル向きではありませんし、おめでたい席には相応しくありません。また礼服には不似合いです。
白色のコート
色だけで見ると上品でキレイ目で雰囲気あるコートですが、基本は結婚式を挙げるふたり以外が着るとはタブーとされていますので避けた方が無難です。
結婚式の二次会では服装も変わる?

披露宴のあとは二次会です。事情により二次会から出席の人もいるでしょうし、時間に余裕がある人は着替える人もいるかもしれません。基本は、披露宴と同じフォーマルスタイルで OKだと言えます。
着替える人はドレスコードがなければ、ワイシャツやネクタイを色物にし、上着にはピンブローチなどで遊びを取り入れ、披露宴ほど格式張らない格好でOKかと思います。迷ったらスーツ、ネクタイ、ジャケット着用が基本です。二次会だからと気を抜いて、ダウンコートやボアコートなどを着て出席しないように注意しましょう。
二次会でやってはいけない 3 つのコト
- スニーカーに素足は NG。紐付きの革靴にしましょう。
- 新郎新婦より目立つ格好は NG 。チーフなどの小物で花を添えましょう。
- ジーンズ、襟なしシャツは NG 。ワイシャツ、ジャケットは意識しましょう。
その他 メンズアイテムのマナー


結婚式には、礼服、スーツを基本として、ワイシャツ、ネクタイ、上着、靴、アクセサリーなどのメンズアイテムが必要とされ、また、絶対必要ではないものもありますが、おしゃれをするチャンスでもあります。マナーを守ってワンランク上のおしゃれを楽しみましょう。
ネクタイ
礼服には白や控えめのシルバー基本的なスタイルです。ドット柄や光沢感ある無地のネクタイも上品でフォーマルには相性がいいとされています。また、二次会にも抵抗なくそのまま参加できます。やもちろん黒やアニマル柄は NG です。
シャツ
白や白の織り柄などにレギュカラーがスタンダートで、結婚式には相性のいい 1 本です。薄めのブルーなども良いとされていますが、ネクタイとの相性もよく白がベストと言えます。チェック柄や黒は NG です。
ジャケット
ジャケットはスーツスタイルの顔ともいえます。光沢ある黒や濃紺色の生地に、ピークドラペルがフォーマル感も高く、結婚式には相性のいいジャケットと言えます。夏にウール生地など、季節感のないジャケットは NG です。
ネクタイピン & カフス
揃えるとまとまりがあります。シルバー素材や控えめなワンポイントに石をあしらったものが上品で、礼服やネクタイとの相性もいいのではないでしょうか。光るもの大きいものは NG です。
メンズフォーマルシューズ
紐付きの黒の革靴は、どんなスーツやコートとも相性がよく間違いがありません。しかし、底の擦れ具合、色落ちや傷が付いていないように事前に確認し、しっかり磨いておきましょう。エナメルやスエード素材は控えましょう。
カバン

カバンを持たず内ポケットなどで済ませる人も多いかと思いますが、携帯電話や財布などでポケットがパンパンに膨れるのはみっともないものです。小さめのクラッチバッグがおすすめです。柄やロゴ入りは避け革製の黒がベストです。ビジネスバッグ、トートバッグは NG です。どうしても大きなバッグが必要な人はクロークで預かってもらう事がスマートです。
まとめ

スーツやネクタイは気にすることは多いですが、暖かい季節は必要ではないコートはおしゃれアイテムに忘れがちです。「どうせ、会場前には脱いでホテル・クローク預けるからなんでもいい」などと思っては良くありません。
サイズ選びも大切です。着るスーツの肩幅プラス 1 センチ程のサイズ感で選ぶのがおすすめと言われています。身幅も少し大きめを選ぶのがポイントです。既に持っている人は、当日着たら丈が短かったり、窮屈だったりしないように、事前に試着しておきましょう。
高い上着やコートだけが良いというわけではありません。マナーを守り周りからも素敵な服装と思われるよう、あなたならではのワンランク上のおしゃれを楽しみましょう。