未婚率は年々上がっている?結婚率との関係は?

未婚率は年々上がっているというニュースなどを見たことがある人も多いのではないでしょうか。では、実際に未婚率は本当に年々上がっているのか、日本の結婚率や生涯未婚率などについてご紹介します。
生涯未婚率と結婚率との関係
「国立社会保障・人口問題研究所」の調査によると、生涯未婚率つまり50歳になるまで一度も結婚の経験がないという人の割合が男女ともに年々増加していることがわかります。
生涯未婚率が増えているということは結婚率も下がっているということになるのでしょうか。結婚率は、初婚、再婚も含めて結婚をする人の割合を表したものです。生涯未婚率は、年々増加していますが、再婚率はわずかながら増加傾向にあります。
しかし、このまま生涯未婚率が増加していくと、結婚率も減少傾向にあるということが言えます。
生涯未婚率とは?

生涯未婚率とは、50歳まで一度も結婚をしたことがない人の割合を表したものです。離婚や死別などで現在配偶者のいない独身者は含まれていません。
「未婚」とは、あくまでも一度も結婚したことがない人を表す言葉なので、結婚の経験があり、現在配偶者がいない人を表す場合は「独身」という言葉で表現するのが正しい使い方です。ただし、一度も結婚した経験がない未婚者も「独身者」に含まれます。
独身率と未婚率の違い
「未婚率」とは、50歳までに一度の結婚の経験がない人の割合を表したものです。しかし、「独身」は、一度も結婚したことがない未婚者も含まれますが、結婚した経験があるが、離婚または死別で今現在は配偶者がいない人も「独身者」になります。
つまり、「独身率」は、一度も結婚を経験したことがない人だけではなく、離婚や死別で今現在配偶者がいない結婚経験者も含めた独身者の割合ということになります。
日本の人口の推移と結婚率との関係

日本の人口は、昭和初期の頃に比べるとおよそ2倍近くに増加しています。しかし、平成に入ると人口増加の割合が減少し続け、現在日本の人口はほとんど増加はなくほぼ横ばいになっています。
これは医療の発展により寿命が延びたことと、生涯未婚率が増えていること、結婚率が減少傾向にあることが原因として考えられます。出生率が低くなっていることが問題となっていますが、結婚率が下がり未婚者が増えるということは出生率も下がる要因になります。
つまり、結婚率が下がり、生涯未婚率が増加し、出生率がどんどん低下してしまうと、日本の人口は減り続けてしまうのです。
男女別未婚率の推移と結婚率の関係
未婚率が上がってきていると言われていますが、未婚率の推移には男女で違いがあるのでしょうか。また、未婚率と結婚率にはどのような関係があるのでしょうか。
男性の未婚率の推移
以下のグラフは男女別、年代別の未婚率の推移を表したグラフです。男女による未婚率にほとんど差はなく、2010年を境に未婚率はほぼ横ばい状態になってきていることがわかります。つまり、未婚者率が横ばいになり、再婚率がやや増加傾向にあるので、結婚率もやや増加傾向にあると言えます。
出典:内閣府ホームページ
初婚年齢も年々上がってきている?

上記のグラフを見ると、男性、女性問わず、20代の未婚率はかなり高い数字になっていますが、30代の未婚率は推移としては上昇傾向にありますが、割合を見ると20代よりもかなり低いことがわかります。これは初婚年齢が大きく影響しています。
1980年代は、初婚の平均年齢は男性がおよそ27歳、女性がおよそ25歳でしたが、2016年になると男性がおよそ31歳、女性がおよそ29歳と初婚年齢が年々高くなっています。つまり、未婚率は増加傾向にあるのですが、30代になってから結婚する人も増えているということです。
30代の女性の結婚は厳しいって本当?

初婚年齢は女性もほぼ30代に近くなってきているのに、なぜか30代女性の結婚は厳しいという話を聞いたことはありませんか。
男性が30代で婚活をする場合、同じ30代の女性ではなく、20代の女性がいいという人が多いそうです。実際に結婚相談所などで30代男性が女性に求める条件の中に年齢は20代で、譲歩しても33歳までという人が多いのだそうです。
また、女性も30代になるとキャリアも積み、経済的にも自立している人も多いので、相手の男性に求める条件も厳しくなっているといったこともあるでしょう。
妥協して結婚する必要はありませんが、自分の年齢が上がってきたということは、相手も年齢が上がってきたということになります。相手に完璧な自分の理想を求めるのではなく、お互いに多少のダメな部分には目をつむり、一緒に成長していける相手を見つけることも大切なのかもしれませんね。
まとめ
生涯未婚率は現実として増加傾向にあります。また、初婚年齢も年々上がってきています。その反面、女性は30代になると結婚が難しくなるとも言われています。
人生は自分のものですから、必ず結婚しなければいけないとか子どもを産まなくてはいけないということではありません。しかし、性別の違いで自分では気がつかないことをパートナーに教えてもらえたり、助け合うこともできます。
もし、素敵なパートナーを見つけて結婚したいという願望がある人は、相手に完璧さを求めずに、多少のだめなところは見て見ぬふりをして、お互いに成長し合えるような関係になれたら素敵ですね。